『第50回三浦市青少年問題協議会地区大会講演会』に参加しました。
テーマは「こどもに係るサイバー犯罪等の現状」。
講師は特定非営利活動法人NPO情報セキュリティフォーラム
理事•事務局長 植田 威氏が務めます。

携帯電話やインターネット、LINEなどで出会い系サイトのようなトラブルに
子どもたちが巻き込まれるケースが増えています。
このような問題を解決し、青少年が元気に健やかに育つためには、
地域•家庭•学校はどうしたらよいのか…?
ネットトラブルの事例をはじめ、子どもたちの間に普及している
無料通話アプリ「LINE」のしくみや機能、
使用する際の注意事項等について学習を深めました。
携帯やネットを使っていくためには、
「子どもと大人が話し合い、子どもが認めたルールが必要」ということです。

以下植田威氏の講演内容です。

「道具は目的をもって使用する。
ネット、スマホ、アプリ等を使う目的は…?」
子どもたちにそれを考えさせる。

<ネット依存>
中高生51万人「病的」12人に1人、
ネット依存が強いと昼夜が逆転し、睡眠障害などにつながる。
スマホは学力の敵⇒
利用時間が長いほど成績が低い
学力全国1位 秋田県•2位 福井県
核家族化していないことが要因ではないか?

<スマホ子守>
乳幼児向けアプリやアニメ
 ⇒ 手の機能や五感を育むことに悪影響

<サイバー犯罪>
●不正アクセス禁止法違反
●詐欺 ネットを通じての売買トラブル
●児童ポルノ

<ネット利用に必要な3つの力>
子どもによるきづきの学びが必要
①判断力 ネットの情報は正しいか嘘か、安全か危険か、見分ける力
②自制力 出会い系サイトや違法有害サイトをガマンできる、引き返す力
③責任力 トラブルや事件に対し社会的な責任を負う力

<ネットトラブル>
⚫︎迷惑メール
⚫︎架空請求

消費者ホットライン ⇒ 0570064370

<SNSサイト掲示板トラブル>
⚫︎出会い系として利用
⚫︎悪意ある書き込み
⚫︎不正なサイトへのリンク
⚫︎ネットいじめ 誹謗中傷→個人情報を出しているため
⚫︎ネットへの写真流出

「プロバイダ責任制限法」
発信者情報の開示請求が出来る
ネットトラブルで「匿名性」は担保されません!

<まとめサイトの課題>
閲覧者が増えることで、アフィリエイト(広告収入)が入るため、
サイト運営者は投稿削除を拒む場合もある!

<炎上させないための心掛け>
①SNSでの書き込みは誰にでも見られていると覚悟する
②一度拡散した情報は取り戻すことができないと肝に銘じる
③個人情報や写真の公開には細心の注意を払う

<SNSサイトから考える子ども考>
自分を表現したい
自分をわかってほしい、という気持ちが強い。
SNSは自分をわかってくれる誰かを探す場。

<位置情報も重要な個人情報>
撮影した写真データに位置情報が記録される。
スマホのカメラのGPS機能をOFFに!
初期設定はONになっています。

<サクラサイトの詐欺>
芸能人を装ったサクラが出会い系サイトに誘導し
高額請求を騙し取る「サクラサイト商法」

<リベンジポルノ>
<セックストーション>
卑猥な写真をネタに脅迫

<スマホの情報セキュリティ対策>
●盗難•紛失
●ウィルス対策
●情報漏洩

<携帯•スマホ紛失時の連絡先>
ドコモ:0120524360
au:  0777133
SB:   08009190133

<無料通話アプリの検証>LINE
LINEでの喧嘩が殺人に…

LINE自体に出会い系の機能は無いが、
LINEのIDから不特定多数に繋がる!

LINEのID検索•公開機能⇒ 出会い系への連絡ツールに

LINEの不安と原因
①勝手に友だちが追加される
②知らない人が友だちになる
③知らない人からメッセージがくる

対策1:初期設定時のアドレス帳送信は慎重に
対策2:「友だち自動追加」をオフに
対策3:「友だちへの追加を許可」は絶対オフに
対策4:IDを設定している場合は「IDの検索許可」をオフにする
対策5:知らない人からのメッセージは「ブロック」で
対策6:LINEの不正アクセスを防ぐために
「他端末ログイン許可」をオフにする

<我が家のルールを作ろう!>
①ネットの影を意識して使う
②自分の身は自分で守れ、常にリスクを意識しよう
③自分がされて嫌なことは相手にもしない。他人に迷惑や危害を加えない
④個人情報は一度入力したら、二度と取り戻せない
⑤カメラ付携帯は著作権や肖像権侵害に注意して使う
⑥公共の場での携帯電話の使い方、マナーに気をつける。

「ルールは、大人が決めたルールではいけない。
子どもと大人が話し合い、子どもが認めたルールが必要」

<子どもを有害情報から守るために
    ~ペアレンタルコントロールの実践>
保護者による子どものメディア利用の管理•監督
●利用時間の制限
●内容選択•フィルタリングの設定
iOS:機能制限 使用させるアプリをコントロール
Android:コンテンツフィルタリング
子どもの習熟度に応じてダウンロードできるアプリをレーティングを設定

<今、家庭•地域•学校が取り組むこと>
ネットの世界に逃げなくてすむ子どもを育てる ⇒
実生活でのコミュニケーションをうまくとらせてあげる機会を設ける。
子どもたちが、学校、地域社会、家庭で気持ちよく過ごせること。
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